【 ORIYATO - vol.1 パタンナー矢野さん編 - ep.7 】 2nd sample社内でフィッティング
前回、
矢野さんが来られ、
機屋パンツの生地を
どれにしようか決めかねていたり、
細部まで時間いっぱい
話し合った様子を伝えましたね。
今回は、迷っていた
ボイルウェザーかバフクロス
2つの生地でサンプルが完成し、
社内で穿いた様子をお届けします。
迷っていた2種の生地を、
サイズちがいで作ってもらいました。
年中穿ける高密度の
バフクロスは、サイズ0。
( 女性M相当:男性S相当 )
触ると「ガシっ」「ゴワっ」としている
ボイルウェザーはサイズ1。
( 女性L相当:男性M~L相当 )
生地は、
現場で穿くことを考え、
バフクロスに決定しました。
オールシーズン穿けるし、
やっぱり、動きやすさを重視。
決め手は、カッコよさ。
現場用もボイルウェザーで
作りたかったくらい、
立体的なシルエットが
きわ立つ生地です。
一般販売用のパンツ生地は、
ボイルウェザーに。
色は、白と黒の2色を予定しています。
生地は決まり、1stサンプルで気になった
部分をもう一度確認したく
スタッフ全員に穿いてもらいました。
古橋織布は、
現場が第一の織布工場です。
何よりも、
シャトル織機を止めないで
織り続けることを
代々受け継がれてきました。
シャトル織機は、一度でも止まると
織りキズができてしまいます。
社内で試着するときも、
業務の合間を縫って、
穿いてもらうため、ひと苦労なんです。
穿いてみると、社員みんなが
ハサミの位置を気にしている様子。
糸を切るのに使う「手ばさみ」は、
いちばん使うのが多い道具。
これがなきゃ、織り屋は仕事にならない!
といっていいほど。
手ばさみ用のポケットひとつでも、
みんなの身長や腰の位置、
手の長さだってちがうので
意見もさまざま。
「問題なし!取り出しやすいです!」
「手を伸ばさないと取れない。」
「もう少しポケットの位置を高くしてほしい」
などなど。
本当にいろんな意見がでます。
糸が切れるたびに、
ポケットから手ばさみを取り出す、
たったそれだけの動作も、
現場で働くと重要なんです。
社内の貴重な意見を
社長が矢野さんに伝え、形になる。
妥協せず、丁寧に作っている
機屋パンツは、
完成に少しずつ近づいています。
服づくりの過程を楽しみながら、
発売をお待ちください。
上の帽子をかぶっているのは社長の父、
会長(3代目)。
会長もサンプルを穿いてみました。