JOURNAL

【 ORIYATO - vol.1 パタンナー矢野さん編 - ep.9 】 最終の縫製がスタート!

布を織る「織屋(おりや)」が
分野の異なるプロフェッショナルと
つくり上げるプロジェクト。

【 ORIYATO 】= 織屋と。

Vol.1 パタンナー矢野さん編 9回目です。

前回は、矢野さんのパターンの
こだわりを紹介させていただきました。

さて、
パンツは最終の縫製段階。
渥美縫製さんの出番です。

古橋織布から、車で5分ほどの
雄踏町内にある「渥美縫製」さん。

なんと、
国内の超有名ブランドや
海外ブランドの
縫製を担っています。

まずは、細かな縫製の仕様を確認したく、
サンプルを1枚、縫っていただきました。

縫い子さんは
矢野さんのパターンと、
留意点が書かれた指示書を
確認しながら、縫い進めていきます。

縫製の技術力が問われる
難易度の高い生地、「ボイルウェザー」。

ブランドさんからは、
「縫製が難しい」と、よく言われます。

それもそのはず。

縫ったあと、もう一度やり直そうと
糸をほどいても、ミシン穴が
目立ってしまいます。

やり直しがきかない生地だからです。

さらに。
“ゴワっ”とした厚い生地なので、
ミシンや針も選ぶ。
細かい部分は、ミシンを
送るのもひと苦労です。

動画のように、慎重に進めて
ようやく1枚のパンツが
完成していきます。

渥美縫製さんが
縫ったサンプルが完成し、
パタンナー矢野さんが確認。

パターン通りに縫われているか。
しっかりと指示が伝わっているか。
縫う手順が合っているか。

など、問題ないか
チェックしていきます。

そして修正点には、
ピンクの糸印をつけ、
渥美縫製さんへ戻します。

修 正 点 1 )
 ・前開きのカンヌキ2ヶ所の長さを
  10ミリから8ミリへ変更したい。

修 正 点 2 )
 ・ポケットの裏面に使う
  袋布1枚(コードレーンの生地)のみに
  ブランドネーム付け、表にステッチが
  出ないようにしたい。

修 正 点 3 )
 ・膝部分のダーツ止まりが、
  エクボにならないように(へこまないように)、
  縫いとアイロンをお願いします。

と、矢野さんから渥美縫製さんへ
伝えられました。

専門用語が多く、素人には
なかなか理解の難しい内容。

ぱっと見、素人目には分からない
修正点もありました。

矢野さんのサンプルと
見比べてみて、
「ん?ここの事?言われてみれば。これって駄目なの?」
という感じ。

ですが、
縫製の現場では日常茶飯事。
そして、この細部に渡る
“ 詰め ”が何よりも大事。

あらゆるブランドさんから
細かい修正がきては直して。
それを繰り返すことで
技術を磨かれています。

日本の高品質を守っていくのに
必要不可欠な作業です。

“ものづくり”に
真摯に向き合う姿勢は、
どの分野も同じ。

矢野さんと渥美縫製さんの
間に入りながら、

「大変だなぁ。こうやって良いものが出来上がるんだなぁ。」
と、他人事のように感心しながら、
お二人のやり取りを見ていました。

何でも、ものづくりって奥深い。

さて次回は、パンツの名前の由来や
着用画像をお届けします。

お楽しみに!

— ——— 販売スケジュール— ———

📍10/17(木)~
  オンラインで、先行販売スタート!

📍10/19(土)~
  富士吉田『ハタフェス』で
  店頭販売します。

皆さん気になっているであろう
パンツのお値段は...
税込39,600円です。
— ——— — ——— — ——— — ——— — ———