
【 ORIYATO - vol.3 老舗のブティック『ブルーグラス』 さん編 】 - ep.8 高密度生地の縫製や経年変化
布を織る「織屋(おりや)」が
いろいろな道のプロフェッショナルと
一緒に考え、つくり上げる
新しいプロジェクト。
【 ORIYATO 】= 織屋と。
浜松の老舗ブティック「ブルーグラス」さんが
考案された『Fバッグ』。

前回の投稿では、
新色の生地開発についてお話しました。
高密度に織られた
『ボイルウェザー』の真っ白な生地に、
黒を染み込ませたユニークなムラ染。
生地の名は
『足跡 - Footprints- 』とつけました

そして、この生地を
同じ浜松市内にある
栄商会さんで、革の調達や
縫製をお願いしました。

Fバッグには、
「持ち手」や「F」に
『 牛革 』を使用しています。
柔らかく、しなやかで
上質なレザーを使っているため
第一弾では目立つように、
白バッグには『黒』。
黒バッグには『白』の
本革を使いました。

第二弾は、あえて黒の革に。
「持ち手」や「F」の革を
控えめにみせ、
主役が生地がなるように考えられています。

そして、生地においては
さわった質感も、新色は変化しています。
第一弾は、
綿とは思えない“ぱりっ”とした質感を
楽しめる素材にしたく、
生地を織った後、
特殊なワックス(蝋)の「ロータス加工」を
ほどこして完成でした。
新色は、“ぱりっ”とさせるロータス加工のあと、
生地の上から『ムラ染め』をほどこしています。
そうすることで、ほどよく“くたっ”っとし、
柔らかさが加わりました。
使い込むほど柔らかくなり
経年変化を楽しんでいただける
バッグです。

先の尖ったものでひっかけたり、
こすれると、表面に白い当たり跡ができます。
白くなった部分は、あて布をして
スチームアイロンをかけると
軽減しますので、安心してください。
そんな、生き物みたいに
変わったユニークな生地を
市内にある栄商会さんで、
縫製してもらいました。

『取っ手』や『F』の革部分はもちろん、
表からは見えない中敷きや
仕切りまで手作業の裁断や縫製。
このバッグの生地『ボイルウェザー』は、
超高密度な生地。
一度縫うとやり直しがきかない
縫製士さん泣かせの生地。
失敗が許されない、難易度の高い素材なんです。

ゆっくりと丁寧に縫ってもらい、
ようやく新作のFバッグが完成しました。
そして、
今回の新色は、福岡POP UPの
ルポ デ ミディ内で
販売をスタートいたします!
ムラ染めにより
一点一点の見え方が異なります。
そんな唯一無二の生地の顔付きも
ぜひ、お楽しみに。
